昭和初期に建てられたこの建物は、風格ある佇まいを持つ県内でも数少ない学校建築である。板付基地(現.福岡空港)時の防音化工事をはじめこれまでにいくつかの改造や改装が施されてきたが、築後70年にして初めての大改造が行われた。
内外装のリニューアルや機能的な向上を図ることに加えて、支障がない限りできるだけ創建当時の姿に戻すことを意図し、特に玄関ホール及び管理部廻り、講堂は往時の緊張感あるインテリアに復した。
また中庭広場へいたる動線を新たに補完して生徒にとってアプローチしやすい場とし、かつ都市化した学校廻りのランドスケープから保護された落ち着きのある外部空間になっている。
スクラップ アンド ビルド一辺倒のやり方でなく、建物のリニューアルも1つの選択肢と見なされる機会は今後増えてくると思われる。
所在地 | :福岡市博多区竪粕 |
主要用途 | :学校 |
規模 | :地上3階、一部半地下1階 |
主体構造 | :鉄筋コンクリート造 |
敷地面積 | :38,567㎡ |
建築面積 | :2,183㎡ |
延床面積 | :6,613㎡ |
設備設計 | :有吉設備、システムプラン |
施工 | :西山建設、旭工務店、栄進建設 |
設計期間 | :1990.4~7,1991.5~8,1994.6~9 |
施工期間 | :1990.9~1991.3,1991.10~1992.3 1994.10~1995.3 |