「老人保健施設」は、高齢化社会の到来に対応して’86年に厚生省から出された施設概念で、’88年にその指導のもとに全国に本格実施開始され、本施設はその初年度に計画・実施された。
敷地は大分市郊外の田園住宅地帯に位置し、豊後名峰由布岳、鶴見岳を遠望し、近くは大分平野の大地の連りに囲まれる。
施設は、入所生活期間の閉塞間を和らげるために、外への遠景眺望に留意して配置、内部は多人数で生活する住宅機能の集合として捉えて計画した。祖の姿も、旧来の医療福祉施設の”収容施設”の堅いイメージを極力廃し、”大きな家”を意図した。
中庭を囲む片廊下回廊プランは、”生活の場”として必要な自由徘徊空間と各室の十分な日照、通風、採光の確保、又、管理及び介護上の利便に適し、老後施設の一典型となるものであろう。
所在地 | :大分県大分市大字小野鶴 |
主要用途 | :老人保健施設 |
規模 | :地上4階 |
主体構造 | :鉄筋コンクリート造 |
敷地面積 | :3133㎡ |
建築面積 | :1597㎡ |
延床面積 | :4133㎡ |
構造設計 | :拓建築設計事務所 |
設備設計 | :トーホー設備設計事務所 |
施工 | :梅林建設 |
設計期間 | :1987.12~1988.6 |
施工期間 | :1988.10~1989.8 |