唐津市は、かっての城下町のイメージを町の景観の軸にすべく、まちづくりの事業としていくつかの施設を実現してきた。
埋門ノ館はその一環として、茶道、華道、舞、謡その他の日本的な芸事の練習場所として計画された。
正面に長屋門を持つ武家屋敷のイメージで、いぶし瓦葺き、しっくい壁の純木造真壁造り。板の間の建具を取り払えば、前庭を見所とする舞台ともなる。大きめの木柄、簡素な仕上げで、気持ちのよい空間になるように配慮している。
幸いにも意外に多くの市民の方々に利用されているのは、唐津と言う都市の文化的な特性が第一の要因であろうが、行政の努力も大きく、またこの建物の規模や形状のインティメートさも手伝っているのであろう。
所在地 | :佐賀県唐津市北城内 |
主要用途 | :伝統芸能練習場 |
規模 | :平屋 |
主体構造 | :木造 |
敷地面積 | :1174㎡ |
建築面積 | :長屋門 29㎡ 埋門ノ館 324㎡ |
延床面積 | :長屋門 29㎡ 埋門ノ館 315㎡ |
設備設計 | :シード設計社 |
施工 | :井出工務所 |
設計期間 | :1994.01~1994.11 |
施工期間 | :1994.07~1995.05 |